こんにちは!
自閉症スペクトラム児ユッキーの母、ナガユキです(≧∇≦)/
セロトニンという脳内物質の名前を聞いたことがありますか?
セロトニンは脳の神経伝達物質の仲間で、このセロトニンが存在する脳内神経はセロトニン神経と呼ばれます。
実は自閉症などの発達障害児によくみられる「睡眠のおかしさ、食のおかしさ、不安症状(パニック、こだわり等)、姿勢や歩行のおかしさ」などの症状が、セロトニン神経の働きがうまくいっていないこということでその多くが説明できてしまうのです。
そのため、自閉症の原因にセロトニン神経系の不具合が関係しているのではないかと言われてきました。
この記事では、
- セロトニン神経とは何か
- セロトニン神経の鍛え方
について、おすすめの本と共にご紹介します(≧∇≦)/
セロトニン神経とは何か
セロトニンとは神経伝達物質と呼ばれる脳内物質の仲間で、脳のあらゆる部分に広く存在しています。
そのセロトニンが存在する神経がセロトニン神経と呼ばれ、姿勢の維持や四肢の動き、呼吸、睡眠、食欲、自律神経の働き、性ホルモン、情動(不安を抑える働き)、認知や記憶、脳を整理整頓する役割など、多くの機能を管理しているんですって!
また、セロトニン神経の働きが弱くなるとドーパミンという神経伝達物質の分泌やノルアドレナリン神経系の働きに問題が出てくるそうです。
ノルアドレナリン神経の働きが弱くなるとこだわりが強くなってしまうことがあるんですって!記憶力は良いけれども、覚えたことを忘れない状態になってしまうために修正がきかなくなると考えられているそうですよ。
そして分泌されたセロトニンは「メラトニン」という眠気をさそうホルモンの材料となります。
さて、セロトニン神経は脳の奥(原始的な古い脳)から大脳新皮質や前頭葉(人としての新しい脳)までをつないでいます。
古い脳で不安や恐怖が起きても、セロトニン神経がきちんと働いている脳では前頭葉で「不安だけど○○だから大丈夫」と不安に打ち勝つことができます。
反対にセロトニン神経がうまく作られていなかったり、生活習慣が乱れてセロトニンそのものが不足した脳だったらどうでしょう。
古い脳で起こった不安はそのまま増殖を続けます。
すると、ちょっとミスしただけでも「もう私はダメだ、私に生きる価値はない」と極端な考えに支配されてしまうんだとか。
このようにセロトニン神経の不具合・セロトニンの不足は「不安で不安でしかたない」という状態になるため、様々な疾患につながります。
▼実際、セロトニンが関わるとされる疾患や障害はこんなにあります。
【セロトニンが関わるとされる疾患や障害】
- 摂食障害(拒食症、過食症)不安障害(パニック障害、強迫性障害、社会不安性障害)
- 気分障害(うつ病)
- 睡眠障害
- 過敏性腸症候群
- 起立性調節障害(いわゆる自律神経失調症)
- 慢性疲労症候群
- 月経前緊張症候群
- 乳幼児突然死症候群
- 発達障害
冒頭でもご紹介したように、自閉症をはじめとする発達障害にこのセロトニン神経の不具合が指摘されています。
発達障害児の場合、妊娠わずか3週目頃のとても早い時期からセロトニン神経になる細胞の数がおかしかったり働きに偏りがあると考えられているんだとか。
そのために全体としてアンバランスな、部分的に未熟な部分を残したセロトニン神経ができあがります。
このアンバランスさや未熟な部分も程度もその子によって違うため、出てくる症状も程度も様々な発達障害となることが自閉症「スペクトラム」という診断名の根拠となっています。
(スペクトラム:連続体→自閉症は重症から軽傷、知的レベルの低い人から高い人まで症状の現れ方が色々だということ。)
「そんな生まれる前から不具合があったなら、もうどうしようもない」なんてあきらめる必要はありません。
なぜなら脳は、セロトニン神経は鍛える(育てる)ことができるんです!
セロトニン神経の鍛え方
脳には可塑性といって変わる力があります。
脳に障害をおっても、リハビリで失った機能を取り戻せるのが良い例ですね。
同じようにセロトニン神経も適切な刺激を続けて与えることで鍛えられるそうですよ(≧∇≦)/
それではセロトニン神経の鍛え方を5つにまとめてご紹介します♪
①朝の日の光を浴びる
セロトニン神経の働きを良くするために一番大切なのが「朝の紫外線を浴びること」と言われています。
目から太陽の光が入ることでセロトニンの分泌がより高まるんですって♪
朝6時には起きて、太陽の光を浴びましょう。
「昨日の夜、子どもがなかなか寝なかったから少しでも長く寝かせてあげたい」という気持ち、めちゃくちゃよくわかります、が。
睡眠を促すメラトニンという物質が、子どもなら目覚めてから14時間後にたくさん分泌されるそうですよ。
早寝早起き生活を定着させるためには「まず早起きさせること」が大切!
「朝少しでも寝かせてあげたい」と遅くまで寝かせていては、いつまでたっても早寝できません。
睡眠障害のあるお子さんだと、せっかく寝た子を起こすのは非常につらいと思います。
「少しでも長く寝かせてあげたい」という気持ちはとてもよくわかります。
それでもセロトニン神経を鍛えることで睡眠障害も改善する可能性があるということをお伝えしたい。
セロトニンこそ眠気を誘うホルモン「メラトニン」の材料となるからです。
生活リズムを変えるのは大変ですよね。ですが子どものために大人も早寝早起きをすることで共にセロトニン神経が鍛えられ、大人も子どもも不安が減って元気になる事例がたくさんあるそうですよ♪
▼参考文献『早起きリズムで脳を育てる』著:成田奈緒子
②リズミカルな動き・運動をする
リズミカルにからだを動かすことで、セロトニン神経の働きが良くなるということが報告されています。
そのリズミカルな運動とは、歩行・咀嚼(噛むこと)・呼吸のこと。
しっかり歩いて、よく噛んで食事をし、ときには深呼吸もした方が良いそうです。
カラオケなどで思い切り歌を歌うこともいいんですって♪
*参考文献『脳ストレスが消える!セロトニン&オキシトシン生活』監修:有田秀穂
朝に散歩をすることは、①と②の相乗効果でとても良いんだそうですよ♪
また、リトミックやリズム運動はリズミカルな運動そのもの!
機会があればどんどん取り入れたいですね♪
▼参考文献『リズム運動と子どもの発達』著:丸山美和子
③食事をきちんと食べる
セロトニンを作るには、材料となる必須アミノ酸のトリプトファンや各種ビタミンを食べ物からとる必要があります。
タンパク質やアミノ酸はもちろんのこと、ビタミンやミネラル、神経細胞の栄養となる炭水化物がとれるバランスの良い食事をすることはセロトニン神経を鍛える大切なポイント!
適度な噛みごたえを残して、よく噛むようにすれば②との相乗効果も期待できますね♪
*偏食対策については別の記事を書く予定です。
④昼間よく身体を動かして夜はよく寝る
昼間の活動量が減ると、セロトニン神経の働きは弱くなるんだとか。
昼間はたくさん身体を動かしましょう♪
そして夜ぐっする眠ると、深い眠り(ノンレム睡眠)の時に朝ほどではないもののセロトニンが分泌されるそうです。
できるだけ質の良い睡眠をたっぷりとれるよう工夫することが大切ですね。
⑤ストレスをためない生活をする
不安やストレスがあると、それらを解消するためにセロトニンがどんどん使われてしまいます。
使われて減ってしまった分を補いきれなくなると・・・不安から逃れられなくなり、思考はネガティブになり、食欲や睡眠もうまくいかなくなって心身症を発症してしまいます。
ストレスがかかる場所から離れたり、上手にストレスを解消したり、リラックスしたりすることも大切なんですね。
少し話がそれますが、「親が楽しく明るい表情でいてくれること」が子どもにとって一番の「安心してストレスのない環境」だそうですよ♪
私自身は息子が療育に通い始め、成長していく姿を見られたときに肩の力を抜くことができて自然と「楽しく明るい表情」になれました。
息子を早起きさせるため、私自身が早寝早起きをするようになったことも良かったのかもしれませんね。
あとがき
息子ユッキーが療育に通い始めてから半年。
療育先として通っている保育園(さくら・さくらんぼ保育導入園)で最初に言われたのが「早寝早起きを徹底すること」でした。
▼そして「まずこの本を読んでください」と渡されたのが『早起きリズムで脳を育てる』でした。
この本を読んでセロトニン神経を鍛えることの大切さを知り、早寝早起きをするようになった息子は日に日に不安からくる症状が改善されていったように思います。
発達障害児だって成長するとよく言われますが、それを実際に見ることができたのは嬉しかったですね♪
あなたの育児に幸せがたくさんありますように(≧∇≦)/